去る4月21日(土)14時〜 白寿ホールにて、私たちのおば 井本尚子のピアノリサイタル「名曲の調べ 第3章」が行われました
3年ごとにリサイタルを行っておりましたが、今年は「名曲の調べ」というテーマでの3シリーズ目のコンサートとなりました。
今回は、ロシアのムソルグスキーの名曲「展覧会の絵」を、作曲のもとになった10枚の絵を舞台上のスクリーンに映しながら、そして途中解説を入れながら全曲を聴いて頂くというコンセプトの企画でした。
そこで、250インチの電動スクリーンの設備の整った、ここ代々木公園駅前の白寿ホールがコンサート会場となりました。
2003年にオープンしたコンサート会場
リクライニングシートを世界で初めてホールに導入したファーストクラス空間の素敵な
会場。
私も、何度か訪れていますが、数年前のクリスマスのリクライニングジャズピアノのコンサートは、
半年前から予約をして、座席をゲット
せっかく眠りについても良いお席を得たのに、音楽も環境も素晴らしくて、シートを倒しながらもまどろむことなく、目がパッチリ状態でした
ホールは、白寿ビルの最上階。あいにくのお天気でしたが・・・。
父が、遠くにスカイツリーを発見しました
300席の贅沢なホールです
3月中旬ごろに、この「名曲の調べ」の予告をブログアップしようと思っていたのですが、嬉しいことに3月上旬には、300枚のチケットはすべて
完売となり・・・。このようにイベント終了報告という形でブログアップさせて頂いております。
私たちも、お祝いのお花の代わりに、特大インテリアボードを作りました。
インターバルでは、全員にワンドリンクサービス
を準備してくれていました。
眼下に広がる代々木公園
を見ながらの、楽しいひと時です。
リハーサル中です
演奏中は、会場内写真撮影ができませんので、リハーサル風景のお写真を借りてまいりました
さて、ムソルグスキーの「展覧会の絵」の音楽のもととなった、絵画はいったいどのようなものだったのでしょう?
親友であったハルトマン(画家,建築家)がこの世を去った後、彼の遺作の展覧会を見て、ムソルグスキーが霊感を覚え、そのインスピレーションから生まれた「展覧会の絵」は、れっきとしたピアノ曲
であったそうです。
10枚の絵をモチーフに、10曲。そして、それらをつなぐプロムナード(散歩)のメロディーが6回登場します。
展覧会の会場の、お部屋から次のお部屋へと移動していくイメージが伝わってきます。
実は10枚の絵のうち、5枚しか判明されておらず、残りの5枚につきましては、
團伊玖磨氏らの取材によって、解き明かされたものが紹介されていました。以下一部をご紹介いたしますね
2曲目 「古城」
ハルトマンがイタリアを旅した時に描いた絵であろうと推測される中世風のお城です。
3曲目 チュイルリー 遊びのあとの子供たちの喧嘩
何だかかわいらしい曲で、お気に入りになりました。
5曲目 卵の殻をつけたヒナの踊り
「トリルビー」と言うバレエの舞台衣装のために描いたデッサン。
ヒナ鳥の鳴き声や小刻みな動きを、装飾音やトリルをふんだんに用いて表現
10曲目 キエフの大きな門
1869年にキエフ市が募集した門の再建コンテストに応募した時のハルトマンのデッサンです。
力強く落ち着いたハーモニーの連続で、エンディングにふさわしい素晴らしい曲
です。
大型スクリーンに展覧会の絵を映し出しながらの、素敵なひと時でした。
今までの「名曲の調べ」シリーズも、演奏する曲について解説を交えながらの演奏会形式ではあり、またその解説がとても分かりやすく、親しみあるコンサートであったのですが、大会場での開催となった今回も、オーディエンスをもてなす気持ちはそのままに、さらにスクリーンを交えた演奏会となり、とってもアカデミックで、大好評の催しとなったようです。
こういった、資料集めを始め、スクリーン上映のための準備などは、叔父夫婦の友人たちが快く引き受けてくださったそうです。
皆様の温かい応援のもとに無事終えることができたコンサートでしたが、アンコールの割れるような拍手は、本当にあたかさに満ちたものでした〜。
実は私たち姉妹も、ちょうど20日、21日は
銀座マリアアマリアでのイベント中 ということで、大変緊張した時間を過ごしていましたが、この素敵なスクリーンコンサートで、すっかり気分が落ち着き、そして心地よく、晴れやかな気分になりました。
また次の「名曲の調べ 第4章」が楽しみです。